【社長ブログ Vol.66】健康経営は「見えないもの」との向き合い方

健康経営は、思いつきじゃなくて、しっかり考えて積み上げてきたものです。
私たちはこの取り組みを、ただの「制度」や「流行りの言葉」ではなく、
会社をつくる“土台”のひとつとして、継続してきました。
でも、今年は特に大きな転機の年だと感じています。
昨年と比べて、会社の環境も、人も、いろんなことが変わりました。
新しい仲間が増え、平均年齢も若返り、価値観の違いも明確になってきた。
だからこそ、今こそ健康経営そのものも、アップデートが必要だと感じています。
「昔からやってるから」で満足せずに、
今の時代、今のメンバーに合った形を本気で考えていきたい――そう思っています。
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私たちの時代、体調が悪くても出勤するのが当たり前でした。
多少のケガも我慢。
怒られても、「耐えるしかない」。
それが普通でした。
でも今、若い社員と一緒に働く中で感じるのは、**「同じやり方では通用しない」**ということ。
それは決して、今の若い世代が弱いという意味ではありません。
むしろ、自分の限界や不安にちゃんと気づける“感受性の高さ”を持った世代です。
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健康経営の話になると、暑さ対策や食事、運動など“目に見える健康リスク”に目が向きがちです。
もちろん、それも大事です。
でも実は、もっと重要なのが**「ストレス」や「心の疲れ」といった目に見えない部分**。
ストレスは、昔から誰にでもありました。
ただ、今の方が社会全体がそれに敏感に反応し、きちんと声に出せる時代になってきた。
それは「弱くなった」わけではなく、やっと「大切なものに気づける時代になった」と思っています。
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ただ、ストレスというのは本当に厄介です。
痛みのように見えるわけでもなく、数値で測れるわけでもない。
本人ですら気づかないこともある。
だからこそ、「解決」は簡単ではありません。
でも――
“見えないものに向き合う覚悟”こそが、健康経営の本質なんだと、今は強く感じています。
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社長という立場だからか、なかなか弱さは見せづらいものです。
でも本当は、悩んだり、迷ったりすることもあります。
それでも、前を向いて進んでいく。
そんな日々の中で、誰かの笑顔にふと救われることもあります。
社員にも、そんなふうに支え合える職場であってほしい。
無理をさせない、ちゃんと気づいてあげられる。
健康経営とは、そういう空気をつくることなんだと思っています。
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サキタ技研 株式会社
代表取締役 﨑田 英介